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860回目:二酸化炭素〜今更聞けない基礎知識〜

2023年07月03日の備忘録

カーボンニュートラル

「カーボンニュートラル」という言葉がここ数年取り出たされ、世間では「カーボンクレジット」「カーボン・フットプリント」「脱炭素」等の、それっぽい、かっこよさげなワードが世間を取り巻いている。現代のビジネスパーソンとして、知ってて当たり前のワード達だが、そもそも「なんで二酸化炭素減らす必要あるのか?」という”今更聞けない初歩中の初歩”をあえて、今一度勉強してみることにした。

二酸化炭素が増え続ける根本的な理由

まず、大気中の空気の割合を調べてみる。

空気は主に、約78%が窒素、約21%が酸素で構成される。話題沸騰中の二酸化炭素は、わずか大気中の約0.04%に過ぎない。だから、近年二酸化炭素が増えたと言われていたとしても、酸素に対する二酸化炭素の量は微々たるものなので、人間が呼吸困難に陥ったりすることはない。だから、二酸化炭素の増加に対して、「あ~なんか増えてるらしいけど、よく分からんわ~」と、増えている実感が湧かず、放置し続けたのがここ数百年の人間の歴史。二酸化炭素が増えたところで、人間の人体に直接影響を与えないから、減らそうという気にならなかった。

温室効果

太陽光が地球に降り注ぐ。すると、もちろんその光は地球を照射するわけで、地球はだんだん暖かくなる。すると、暖かくなった地球からジワジワと「赤外線が放射」される。この赤外線と相性が良いのが二酸化炭素だ。

二酸化炭素にはとてもメリットがある。それは、「赤外線を吸収して暖かくしてくれること」だ。赤外線吸収型自然暖房システム。だから、二酸化炭素が空気中にないと、地球から出る赤外線がそのまま宇宙へ逃げて、地球自体がめちゃくちゃ寒くなって凍りつく。さらに、植物の光合成ができなくなるので、植物が全滅する。

しかし、二酸化炭素の量が増えると、自然暖房システムが効きすぎてくる。地球から発する赤外線が、宇宙へ逃げなくなって地球に滞留する。これにより「温室効果」をもたらす。こんなクソ暑いのに、セーター着せられとるわ状態。

地球温暖化するとどうなるか

地球がクソ暑いわ状態となることで、地球の身体に異変が起き始める。

まず、昔に凍って、しばらく水になっていない氷が溶け始める。そして、溶けた水は海に流れ出て、海水面が上昇する。海水面が上昇したせいで、海岸に面していた土地がやがて海になる。

また、海の水が増え、地球のボディが温まってるから、海から発生する水蒸気の量が増える。すると、上昇する水蒸気の量が増えるわけだから、雲の量が増えて、自ずと雨の量が増える。時には予期せぬ豪雨が増える。

生態系も変化する。地球の体温が上がり、今まで常夏の蒸し暑いところにしかいなかった生物の生息地が拡大する。それは、ウイスルも同じ。今まで、地球の一部でしか生きていなかったウイルスの生活圏が拡大する。結果、歴史的にあり得ない場所で疫病が流行ったりする。日本でマラリア?!みたいな感じ。

極めつけは、気温の上昇、降水量の変化、季節の変化により、今までそこで出来ていた農作物や、そこで取れた魚が取れなくなり、人間が今まで食えていたものが食えなくなる。

世界の二酸化炭素排出量

20世紀初頭、世界の二酸化炭素排出量は年間約20億トンだった。しかし、産業化の進展に伴って、二酸化炭素排出量は急増し、2020年には年間約335億トンに達した。これは、100年間で約16倍となる。国別で見てみると下記の円グラフになる。

二酸化炭素は、おもに化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃焼させると発生する。

例えば、私たちの生活に不可欠な電気などのエネルギーを作るには、大量の化石燃料が使われており、大量の二酸化炭素が排出されている。 また、自動車に乗れば化石燃料であるガソリンを燃焼させるので、ここでも二酸化炭素が発生する。だから、二酸化炭素を沢山排出する「発電系」や「運送系」の産業にメスを入れる必要がある。これが、「再生可能エネルギー」とか、「電気自動車」の普及に繋がっていく。

「カーボンニュートラル」と「カーボンオフセット」、「カーボンフットプリント」

「カーボンオフセット」とは、日常生活や経済活動でどうしても削減することができなかった二酸化炭素について、「埋め合わせ」をすること。”自分やっちゃったから、その分代わりに良いことやるので、やっちゃった分は勘弁してくれタイプ”。例えば、二酸化炭素を削減する活動への投資や寄付、他の場所で実現した排出削減量や吸収量の購入などが挙げられます。

これに対し、「カーボンニュートラル」は、社会活動全体で排出量と吸収量・除去量をプラスマイナスゼロにしていきましょう、という取り組み。カーボンオフセットの取り組みをさらに進め、排出量の全体をオフセットするのがカーボンニュートラル。”やらかしちゃってるけど、色々挽回して、ミスがミスとしてバレず、結果、プラマイゼロタイプ”。カーボンオフセットの上位互換。

「カーボンフットプリント」とは、商品の製造工程から廃棄リサイクルまでの、その商品の一生を通じて排出された温室効果ガスを、二酸化炭素量に換算し、それを「数値として見える化」させること。見える化させることで、製造者に対して、もっと二酸化炭素減らすように圧をかけていく目的がある。

今日の勉強はここまで。

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