この章が、おそらくこの本の肝になると思う。
なので、この章は重たく行こうと思う。
これまでの章では
- 我々は長生きする
- 勉強して就職してリタイアするという人生3ステージは古いものとなる
- ステージが多様化する
- 人間にしかできないことをやる
- めちゃめちゃ働かなきゃならない人生になる
- 産業は新陳代謝する
- 自分が変わるポイントが増える
という内容が書かれていた。
この章では、その背景を元に、
これから何を大事にして生きていかなければならないのか・・
を3つの分類とともに説明する。
前提:無形資産を形成する
22歳から仕事を始めて、貯金をして、家を買って、車を買う。ここで得たものは「有形資産」とここでは定義する。
※ローンを組んで、もの買う場合、ローンを払っている数十年間は「資産」ではなく「負債」である。
という考え方はここでは触れないでおく。
しかし、これから意識しなければならないのは、
「有形資産」だけではなく、「無形資産」を蓄えなければならないということ。
なぜかといえば、前述の通り、
「人間はこれからめちゃくちゃ長生きする」ため、
「金で買えるもの」と同様に、
「金で買えないもの」も蓄えておく必要がある。
そして、
「無形資産」の蓄積が、結果的に所得をあげる要因にもなる。
①生産性資産
1つ目は、「生産性資産」つまり、金を生み出すために必要な、スキルや知識のこと。
専門知識習得傾向が高まる
アメリカの大卒22歳年収:3万ドル
アメリカの高卒22歳年収:1.8万ドル
という教育格差が生まれていることは事実として記載されてるように、
世界全体で「教育を施せば年収が上がる」ということは認知されている。
さらに、人間が長生きする可能性が高くなっているために、より教育期間が長くなる傾向にある。
24歳以降の新卒採用は難しいという概念もなくなるかもしれない。
そして、専門知識をもった人材が世の中に解き放たれて仕事に従事する。
つまり、専門性の高い人材が過去に比べて多くなる。
専門知識の寿命も短くなる→再度充電期間が必要になる
産業構造は一瞬にして新陳代謝するため、学んだ専門知識が時代の変化とともに一瞬で古くなる可能性が高い。
つまり、仕事ステージに移行した後にも、再度、知識の充電を行わなければならない時期が、その都度やってきてもおかしくない。
また、人生は87万時間あるとすれば、専門知識を習得するには1万時間が必要と言われている。
産業構造の変化に合わせて、1万時間を使って専門知識を得たりアップデートすることは消して不可能なことではない。
習得するべきスキルの内容が変わる
産業の新陳代謝を促進させるのはAIや人工知能である。
IBM「ワトソン」は、人間に変わって癌の診断を行う。
よって、人間は、「癌を見つけること」だけを専門に学ぶのではなく、
- AIによって発見された癌が、直感でどの程度のものなのか把握する【経験】
- 受け取った患者さんがどう思うのか【対人】
- 仕事を行うチームマネジメント【仲間】
と、得るべきスキルが異なってきた。
まとめ
- 専門知識はより必要
- アップデートが絶対必要
- 知識だけでなく、【経験】【対人】【仲間】等、機械ではできないスキルを磨くことが必要
②活力資産
本書では、「健康」「友人」「愛」を「活力資産」と定義づける。
なんせ、こちらとら人間は、
医療の発達や食事の改善で長生きしてしまうのだから、
如何に楽しく人生を過ごすか・・・が、言わずもがな重要な要素だろう。
であれば、なんとなく生きるよりも、より幸福に健康的に人生を送ったほうがいいに決まってる。
健康面
めちゃくそ働いて、めちゃくちゃお金を稼いで、富を築く。
しかし、その代償として、生活習慣病になったり、うつ病になったり、自殺をしたら、
なんのために働いてんの?
ということ。
さらに、仕事の期間は、今以上にこれからもっと長くなる。
人生の短期にめちゃくそ働いて富を築くより、
長い時間をかけて、学び、働ける状態をキープしていたほうが、
最終的には幸福になるかもしれないということだ。
また、第一章で書いてあるように、おじいちゃん世代は収入の4%を貯金しておけばよかったが、
我々は25%を貯金しなければ、老後が厳しいということ。
つまり、サラリーマンで、一人で頑張って稼いでいても、
統計上、老後の資金を十分に得ることは難しい
というデータが出ている。
それをガチで解決しようとすれば、
- 共働き
- 副業
この2択しかない。
となれば、共働き、副業ができる体制になっていること、
時間と心の余裕、そして、健康であるということがこの2択を実現させる。
友人面
ハーバードの長期追跡調査によると、
ずっと一人で仕事をしている人よりも、
仲の良いコミュにディの中で生きている人の方が、
人間的な活力と前向きな状態になるという研究結果が出ている。
高齢になったときに、金があっても友人は買えない。
また、数十年も同じ会社で仕事をして、その会社が産業構造の変化で倒産したとしよう。
前述の通りこれは可能性ある。
すると、その同じ環境中の、同じ価値観を持った、共通の仕事だけのつながりのみで生きていた人にとって、
新しい価値に触れて、変化を遂げることは極めて難しい。
例えば、仕事で死ぬほどコミットして生きてきたが、ふとその仕事がなくなったときに、
仕事以外に何も無かった・・・なんてこと。
そこで、新しい価値を諭してくれるのは、仕事以外の友人だ。
違う世界で生きてきた気心しれた友人が異なる価値観を示してくれる。
つまり、友人関係とは、「無形資産」として人生を豊かにするものである。
著者は、また別な本「ワークシフト」という本の中で、この友好関係を、「自己再生のコミュニティ」と記した。
③変身資産
何度も記述されているように、
一瞬にして世界が変わる時代を、長く生きなければならない我々は、
「自分が変化する」
ということを認識しておかなければならない。
それは、会社が倒産する、必要な知識が変わる、仕事の仕方が変わるなど、外的要因によってもたらされる。
この「変化」に対する個人の適応力を、
ここでは「変身資産」と定義されている。
恐竜が絶滅して人間が生き残った理由は、
変化に対応できたから。
変わりゆく環境に適応する、または自分から変化できる能力は人間特有のもの。
以前は3ステージの教育期間に知識を蓄え、労働ステージで消費する形態でまかり通っていたが、
人生の3ステージが崩れかけている今、教育→①労働→教育→②労働のように
マルチステージとなり、その都度、多様性に適応できるかどうかは、自分が変化できるかどうかに掛かっている。
第四章でわかったこと
- 有形資産が大事だけど、無形資産を築かなければならない
- 本のすべてを要約するには濃すぎ。。
- 自分に焦りを感じる。。
だめだ。
これ、めちゃくちゃ疲れる。
これ以降はまた今度にする。。