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備忘録

Africa Indianlife

866回目:停電しない日本は異常

2023年07月25日の備忘録

今日もアーメダバードの私の家は停電しております

「ガチャン」

という音と共に暗闇に包まれる。また、夜の停電が始まったのだ。ムンバイでは経験しなかったが、ここアーメダバードでは、頻繁に停電が発生する。そもそも、何で停電するんだ?と思い、少し調べたのでここに備忘録として残しておこうと思う。

日本は世界でも稀な停電しない国

まず、これだ。我々日本人は、「停電しない事」に慣れすぎている為、「日常的に停電すること」に慣れていない。だから、電気の有り難みってもんを噛み締めにくくなっている。インドで、メーカーさんからのご提案で「UPS」とか「非常用電源」とか、そいう小難しい機器の話になっても、「そんなに大事なの?」と、私はその有り難みを感知しにくかった。その原因は、「我々は世界でも有数の停電しない国」で生きていたからだ。

近年、日本での事故停電時間は非常に少なくなった。昭和60年前後から、1軒あたりの年間停電回数は1回を切るようになり、平成26年はわずか0.16回という少なさ。これほど停電がなく、安定した電気の供給ができている国は世界的に見てもほぼ無いらしい。ヨーロッパ諸国とくらべてもダントツに停電しにくいのが日本らしい。

更に、停電しないというのは、電気が「安定している」という事。電気が安定?と言われても正直ピンと来ない。「安定した電気」というのはつまり,周波数や電圧がいつも一定であることらしい。周波数や電圧が一定でないと,機械が正しく動かなくなり、工場で生産する製品が欠陥品になったり,家庭の家電製品が壊れたりすることがあるようだ。そんな事一切気にせず日常生活を遅れる日本は、世界的に見ても日本の電気の品質はかなり高いということだ。

バカスコ停電するインド

インドは季節によって、特に酷暑が続く4〜6月は停電が頻発する。地域によっては、数時間にも及ぶ計画停電や、ガチ停電が起きる。さらには、世界の74億人のうち、電気が通っていない人達が約10億人いて、インドやパキスタンあたりに多い事も初めて知った。その原因は、いくつかある。

国内の発電量が全く足りていない

実際、国によって発電された電気の量が、人口に比例して電気が足りてない場合がある。そうなってしまうと、自然に電気が届かなくなり、電気が使えない地域や人々が出る。発電所や発電量を増やすことによって解決する問題だが、発電所を作るためには莫大なお金が必要になってくるため、すぐに解決することが出来ない。

送電網の問題

電気自体はあるけれど、送電線で電気を送ることが難しい場合もある。特に高い山や森に囲まれた場所では送電線を設置することが難しく、送電線を作るために時間とお金がかかる。他にも荒れている地域、ようは治安が悪い地域だとどうしても安全上の理由で送電線の工事ができない場合もある。

貧困

電気が通せない未電化地域の中には、発展途上国が多々含まれているが、その中でも所得が低い村や集落では、電気そのものを買うお金がない。下記は私が実際インドの村で撮った村の写真。壁は牛のうんこで出来ている。

未電化エリアでの解決方法

電気来なかったらどうしたらいいのか。それは自家発電だ。

送電線を必要としない自家発電の一つに「オフグリッド発電」というものがある。電力会社から供給される送電網からは完全に独立し、電線が繋がっておらず、ソーラーで集めた電気をそのまま使う方法だ。

例えば、アフリカの未電化地域のケニアでは、アメリカの金融機関の支援により、2011年からマイクログリッド設備が設置されている。マイクログリットとは、ソーラーで集めた電気を蓄電し、自治体がその電気を管理し、貯めた電気を農民に販売する仕組み。太陽光パネル自体に夜間供給と需要コントロールができる蓄電池を設置して、そのエリアの各住宅に電力消費量と料金がわかるメーターを取り付け、使った分だけ農民はプリペイド方式で支払う。

ちなみに、このプリペイド式は、携帯の電子マネー「エムペサ」というアプリで行われる。下記、私がケニアの村で実際に撮った村のソーラーオフグリットシステム。ケニアの村の屋根の上にソーラーパネルがあったので激写した。

「電気が十分に届いていないケニアの農村で、農民が電気を使うために、スマートフォンのアプリを使用し、キャッシュレスで電気を買う」って事自体、もう意味がわからなかった。発展しているのか、発展していないのかマジで訳わからなくなった。

今日の勉強は以上。

とにかく、停電しない日本ってのは、世界基準では、寧ろ「異常」って感覚。これがとても重要ということ。

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