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備忘録

Japan Life

741回目:ワクチンとは

私は、ワクチンの恩恵は実は私は既に受けている。インドからバングラデシュに出張に行った際に、一緒に出張していたメンバー全員が「腸チフス」で入院した。私は、謎の変熱に数日侵されただけで、入院までのレベルには至らなかった。原因は後から推測したに過ぎないが、おそらく自分は「腸チフス」に感染した可能性が高い。なぜわかったかというと、共に過ごしたメンバー全員が「腸チフス」にかかり入院、その間、自分だけ謎の変熱に悩まされた。ただ、重症化せず病院にもいかずに済んだので「腸チフス」であったかはわからない。ただ、間違いなく自分は感染したと思う。なんせ周りみんな入院したわけだから。ただ、なぜ重症化しなかったかというと、それは、「腸チフスワクチン」を私は接種していたのだ。私は助かった。ワクチン・・ありがとう。私は強くなっていた。なので、新型コロナワクチンめちゃくちゃ打ちたい。私は強くなりたいのだ。

ぼちぼち日本でも新型コロナワクチンの予防接種が始まっているが、そもそも「ワクチン」ってどういうことなんだ?

と改めて勉強してみたのでここに備忘録を残す。

そもそもワクチンって何?

ワクチンは、「病気の練習試合」と考えればわかりやすい。
事前に、病原体という対戦相手を注入し、自分の身体で免疫がバトルする。自分に練習試合をさせておけば、いざ本番がやってきたときにも、「あれやればいいのね・・」と身体が冷静に相手を倒しに行けるということだ。風疹ワクチンやインフルエンザワクチンなど、現代で既にヒトに接種されているワクチンのタイプは主に4種類。どれも、ウイルスそのものや、ウイルスの構造の一部(タンパク質)を体内に投与することで、免疫システムにウイルスの特徴を覚えさせている。

弱毒化ワクチン(生ワクチン)

これは、弱って疲れ切ったワクチンそのものを人間に投与して、倒せる前提の弱小チーム相手に練習試合をさせる方法。実際のウイルスを投与するため一番実戦経験を積むことが出来きる一方、自分にもダメージが出る可能性が高い。なので、一生で1発売っとけばそれでよしとなる場合もある。新型コロナウイルイス用の生ワクチンが出来れば一番効力が高く価値のあるものであるには間違いないのだが、新型コロナウイルスを培養する設備が限られていることと、症状が多様に渡るため培養するウイルスを絞り切れないところが難点とされている。しかし通常、開発には10年近くかかることが珍しくなく、新型コロナウイルス用のワクチンを開発するまでに、数年はかかると見込まれている。

例:麻疹、風疹、BCG

不活化ワクチン

不活化ワクチンは、薬剤処理をして、感染・発症する能力を失わせたウイルスを投与する方法。つまり、もう死んで感染能力を失ったワクチンの死骸をいれても人間の身体は練習試合が出来る。降参しきっている相手に練習試合をする。この場合、実践訓練をするわけではないので、期間を開けて複数回打つ必要性がある場合も。これも、死んでいるとはいえ、実際のウイルスを扱うため、生ワクチンと同様に培養する施設が限られる。しかし通常、開発には10年近くかかることが珍しくなく、新型コロナウイルス用のワクチンを開発するまでに、数年はかかると見込まれている。

例:インフルエンザ、日本脳炎、ポリオ

組換えタンパク質ワクチン

組換えタンパク質ワクチンは、ウイルスの構造の一部(タンパク質)を培養細胞や酵母を使って生産し、そのタンパク質を注入する方法。ウイルスの形をしたタンパク質相手に自分の免疫が練習試合をすることになる。バーチャルシュミレーターみたい。しかし通常、開発には10年近くかかることが珍しくなく、新型コロナウイルス用のワクチンを開発するまでに、数年はかかると見込まれている。

例:B型肝炎、百日咳、破傷風

ウイルス様粒子ワクチン

ウイルス様粒子ワクチンは、酵母などにウイルスの「殻」となるタンパク質だけを作らせ、遺伝子をもたない “ウイルス”を投与する手法。作り方や特徴は、組換えタンパク質ワクチンに近い。しかし通常、開発には10年近くかかることが珍しくなく、新型コロナウイルス用のワクチンを開発するまでに、数年はかかると見込まれている。

新商品の開発

一方、新型コロナウイルスに対するワクチン開発では、新たな潮流も生まれている。遺伝子を利用した手法だ。人工的に合成した新型コロナウイルスの「遺伝子」を身体に直接注射すれば、ヒトの体内で新型コロナウイルスがもっているタンパク質を作ることができる。作られたタンパク質が免疫システムに記憶されることで、免疫を獲得できるというわけだ。この手法は、遺伝子工学が発展したことで開発が進められている新しいアプローチで、「遺伝子ワクチン」や「次世代型ワクチン」とよばれる。新型コロナウイルスの全遺伝子は流行初期の1月の段階ですでに判明しており、遺伝子を担うDNAやRNAという物質は、研究者にとって合成や複製が容易だ。そのため、開発スピードが早く、安価に製造できるというメリットがある。一方で、これまでの感染症の治験で成功した前例がなく、そもそも本当にヒトで免疫を獲得できるのか、効果が不透明なところもある。遺伝子ワクチンは、現時点で次の3種類に分かれている。

ウイルスベクターワクチン

ウイルスベクターワクチンは、無害なウイルスを、「新型コロナウイルスの遺伝子の運び屋」として利用する手法。ウイルスとともに体内に運ばれた遺伝子からコロナウイルスのタンパク質が作られ、免疫が獲得されることになる。実際のウイルス感染に近い状態を再現するので、効果は高いと期待されている。ただし、運び屋であるウイルス自体が免疫によって排除される懸念がある。

DNAワクチン

DNAワクチンは、新型コロナウイルスの遺伝子を含むDNAを直接投与し、体内で新型コロナウイルスのタンパク質を作らせることで免疫システムを活性化させる手法。DNAを合成すること自体は比較的簡単なので、開発スピードやコスト面で非常に優れている。その反面、ヒトの体内で適量なタンパク質を作れるか、また体内にDNAが残存する影響が不安視されている。

RNAワクチン

私たちの体内では、DNAからタンパク質が作られるときに、一度RNAという物質を介する(DNA→RNA→タンパク質の順で作られる)。そこで、はじめから新型コロナウイルスのタンパク質を作うる過程で作られる「RNA」を投与することで、DNAワクチンと同じような効果が得られると考えられている。ただし、RNAは非常に壊れやすく、ワクチンとして注入するときには脂質などでコーティングする必要があるなど、技術開発が求められる。また、保管時にはマイナス80度で管理する必要があり、輸送も含めたインフラ整備の問題も残る。

新型コロナワクチンの開発状況(WHOより)

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