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備忘録

Indianlife

206回目:スラム街ツアー体験記

ダラヴィスラム

今回のブログは長文になりそうです。

このブログは下記204回目の続き。

行ってきました。

ムンバイにある世界最大級のスラム街。

ダラヴィスラム!!

行くと言っても・・・自分は旅人でもYOUTUBERでも無いので単独で乗り込んで行くなんてことはやらない。

ちゃんと、「スラム街・ツアー」に参加した。

まず、これを見てほしい。

https://www.veltra.com/jp/asia/india/west_india/a/17161

4時間送迎付きでUSD75(日本円で8500円)⁉️

日本語サイトからのアクセス。日本で申し込み可能・・・・・

否!!!

送迎なんて自分で、UBER手配で十分!!Uberも支払いもキャッシュでOK。

そこら中にUber走ってるから全く問題なし。

そして、お金は・・・・

現地のツアーガイドに直接申し込みで1500円相当!

UBER代金を往復分足しても合計2500円で行ける。中間マージン搾取しすぎ。

これは高すぎ‼️

「Mumbai Reality tour」と調べれば現地のツアー会社に直接登録できる。

USD75.00はびっくり。そしてやりすぎ。

まず、AM11時15分 Churchgate Railway Station に向かう

駅には到着したものの、駅のどこに行ったら良いのかわからず、現地ツアーガイドに電話。

すると、「Wheeler」という本屋があるからその前で待っててくれと言われる。

そして、よく見たら、チケットに書いてあった。そして注意書きには、ドレスコードがあり、露出の激しい服装はNG、特に膝が隠れていないものはNGと書いてあった。

彼女『まさか、いつものサンダルで行ってないよね?』

私『なんでわかった⁉️』

彼女『サンダルはヤバイでしょ‼️』

合流

どうやら、今回のツアーは僕一人ではなく、3人でのツアーとなる模様。そのうちの一人、ドイツ人の青年と最初合流しご挨拶。彼は、旅行中で姉がムンバイで仕事をしているので泊めてもらっているらしい。後から聞けば、このツアーは一日4本あるが、毎日誰かしらはツアーに参加してくるらしい。それだけ大繁盛。

その後、Churchgate Railway Stationから、ローカル電車に乗り、ダラヴィ地区へ。

ドイツ人とインド人ガイド
インド人ガイド

電車の社内は思っていたよりもキレイ。もちろんドアは全開。

ローカル電車は、1駅5ルピー。

駅区間まで一律5ルピー、5駅を超えると10ルピー。(1ルピーとは1.5円)

ただ・・・・・・

誰もそれを管理していないと思う・・・

今回ローカル電車に乗ってみて、これは自分でも電車での移動問題ないと確信する。

次回、ローカル電車の旅でもしてみたいところ。

ついに到着 ダラヴィスラム

現地待ち合わせで残りのノルウェー人と合流。

1人インド人ガイドと3人の外国人のパーティーで行く。

ガイドが始まる。

大事な注意事項!

中は撮影が禁止。

そらそーだ。普通に人の家がある所に入っていってカメラを向けるのは、スラムじゃなくてもご法度。

もし、カメラを向けるときは、ガイドに聞いて、ガイドがその被写体となる人に聞いて、もしOKなら撮影許可、という流れになった。勝手にカメラを向けると、多分だけど、チップを要求されたり、何かと絡んでくるかと予測されるが、そもそも倫理的にも駄目だろう。

ダラヴィスラムとは・・・

ダラヴィ(Dharavi)とは、インド屈指の経済都市ムンバイにあるスラム街の名称。2.5平方kmの地区に100万人以上もの人々が住んでいると言われているが、機関により数字の幅があるため正確な人口は把握できていない。ムンバイ全人口の半数ほど、1000万人にも及ぶという説も。

そして、「スラム」という言葉は、「めちゃ汚い場所で貧乏人が住んでいるホームレスエリア」というイメージを持たれている方がいるかも知れないが、そもそもの意味としては、「法外に住んでいる」という意味。

つまり、国からの許可無く豪邸を建ててもそこは「スラム」と言うらしい。

ダラヴィ地区(ここは、スラムとは呼ばず、ダラヴィ地区と呼ぶらしい)の入り口。いよいよ入る。

ダラヴィ地区は大きく2つに区切られている。

1つ目は、レジデンシャルエリア(居住区)

2つ目は、コマーシャルエリア(商業地域)

ここの住宅には、個人のトイレや水道はない。居住者はトイレを利用するために、メンテナンスがほどんど行われてない公共のトイレのお金を支払なければいけない。公共のトイレの78%は水の供給が不足しており、58パーセントが電気がないというデータもある。

しかし、ダラヴィでは、スラムと言いつつも完全に商業地区として経済が成り立っており、インドの田舎からこのダラヴィ地区に出稼ぎに来ている人もいる。またこの地区には1万社を超える会社(?というか、工場というか・・・)が存在している。そして、インド各地から出稼ぎに来て、その会社(?)で住み込みで仕事をする。男女比は90%以上は男性。故に、トイレがこの地区内であまり発達しないのはその理由らしい。トイレが無くても、”オープンスペース(野外)”がある、とのこと。

給与形態は日雇い。男性は日当500ルピー、女性は日当200ルピー。(1ルピー1.5円)

正直、明らかな性差別は存在していると実感した。しかし、児童労働の気配はあまりなかった。

仕事は、主にプラスチックのリサイクル、繊維産業、皮産業が中心のような感じがした。工場から排出される無駄な部分や、ゴミ等のプラスチックの部分を分別し洗浄、そしてそれを郊外のプラスチック加工屋へと売ることによって生計を立てている。

写真は、コマーシャルエリアの石鹸工場の中。彼らは、ホテルから排出される洗浄後の排水をリサイクル、そして新たに石鹸を作っていた。石鹸は1個30円で売られるとのこと。

これは、プラスチックリサイクル工場の屋根から撮った1ショット。遠くに見えるモスクもダラヴィ地区の中にある。ダラヴィ地区には、病院、学校、バー、レストラン、床屋、ショップ、モスク、警察、消防署、など生活に必要なものはすべて揃っているらしい。

こんな感じで粘土で陶器を作っているところも見れた。

Slum Rehabilitation Authority(SRA)

ムンバイのマハラシュトラ州政府の主導で、スラム街に住んでいる住民に無料で居住区を提供し、社会復帰を斡旋するプロジェクトが進行している。そして、都市計画としてはこのダラヴィ地区を都市開発をし高層ビルを建設していく模様。https://sra.gov.in/

これがダラヴィに住む住民と政府の間で対立が起きている。

というのも、ダラヴィ地区には、住民に必要なものがすべて揃っており、意外と不自由が無いとのこと。

これは驚いた。

僕らからしてみれば、スラムに住んでいるといのは、「危険、汚い、貧乏、不幸」というイメージを持ちがちだが、彼らからしてみたら、むしろこの完成された社会をぶち壊さないでくれという思いらしい。

確かに、「経済力」という観点から見たら、それこそ僕ら先進国の人間に比べたら、それは不幸であろう、しかし、「幸福感」という点では、果たしてどっちが幸福なのか考えさせられた。いざ、自分がそこに住めと言われたら100%無理だが、そこに住んでる人からしてみたら、それが良いのだ。下手にぶち壊してビルを建設することは、必ずしも彼らの幸福にはつながらないということ。

しかし、ある路地裏に入り込んで、それはとてつもない居住空間を目の当たりもした。とても写真に収めるなんでことはできなかった。ダイレクトな表現をすれば、下水道が流れるビルとビルの間の暗闇に、5平方メートルのぐらいの居住スペースがあり、そこに5−10人ぐらいがひしめき合って住んでいる感じ。さすがにその一部はこれはヤバいと思った。

宗教的にも区画分け

ダラヴィ地区の中は、①70%がヒンドゥー②25%がイスラム③残りがキリストと仏教、そしてその他で構成されており、その居住区画も明確に分かれている。

イスラムエリアからヒンドゥーエリアに入っていくと、街が明るくなり、カラフルな佇まいになった。隣あう壁と壁の模様が全く異なる。完璧に区画が別れている。

最後、皮製品のハンドバック屋に連れて行かれ、中に入った。写真は取らなかったが一枚だけ許可を得て撮った。

ブランド名:ダラヴィ

このバック(本皮)は、約4500円。一瞬、買ってもいいかなと思えるほど安かった。皮にしては。

一通りツアーが終了し・・・・

最後に正味3.5時間に渡るツアー。

これは、完全に野外授業。

単なる、ツアーを超えた「文化の学習」だ。

是非とも、一度は体験してみてほしい。

あと、かなり意外だったのは、『世界最大級のスラム街』ってのは、意外とイメージとは違っていて、むしろダラヴィ地区の”外の方“が物乞いをしてくる人が沢山いるような印象を受けた。スラムって言葉だけ聞くとかなりヤバイ地域というイメージを持つだろうが、少なくてもここは、

『ダラヴィという街』

って感じがして、それなりに経済が成り立っているように見えた。犯罪等も少ないようだ。確かに、思ったほど、犯罪が少ないというのは感覚的ではあるがわかる気がする。荷物は肌身離さず持つ、携帯や財布は不意に出さない等の最低限の自分でできる予防をしておけばそれ程恐れることはないと思った。しかも、ツアーガイドがちゃんと守ってくれる。

自己満足度調査

ツアー価格のお得感:★★★★

ツアー時間のわりに得るもの;★★★★★★

ツアー会社のフレンドリーさ:★★★★★

ツアー後の疲労感:★★★★

文化的学習要素:★★★★★★★

英語の必要性:★★★★★★★

女性へのお勧め:★★

異臭:★★★★★★★★★

衛生環境の悪さ:★★★★★★★★

スラムの衝撃度:★★(以外と普通のインドの街)

帰宅後の手洗いうがいの必要性:★★★★★★★★★★

家に帰ってもなんか臭い:★★★★★★★

ダラヴィにもう一回行こうかな:★★

サンダルで参加した時の衛生面での危険度:★★★★

こんな感じのツアーならもう一回別なものに参加してみたい:★★★★★★★★★

ぜひお試しを。

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