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400回目:英語で生きる〜苦悩編(5/6話)〜

396回目〜401回目の6話完結シリーズ

2015年:会社のプログラムで一年間アメリカ研修をする

発音がめちゃめちゃ大事だと分かってながらも、大学生活が終了して社会人となった僕はもちろん英語の勉強なんて全くしなくなった。そして、大学三年のときに発音の練習をしてから、それから練習をすることもなく6年の月日が過ぎた頃に、アメリカ研修の転機がやってくる。しかし、実際アメリカでは語学学校に行くことになるのだがそこで壁にぶち当たる。それは、テストではいい点をとって、クラスが上の方になったものの、同レベルのクラスの他の国の生徒に比べると、全く会話能力がないということを実感する。日本人は結構みんな僕と同じように、比較的上のクラスに入るのは簡単だ。なぜなら、クラスは筆記試験や文法テストによって割り当てられるため、テストの勉強しかしてこなかった日本人は強い。しかし、会話面では相当しょぼい。

語学学校では・・

語学学校の生活は、真面目にやったら浪人生活のようなものだ。宿題に追われる。めっちゃ時間がかかる。しかし、数ヶ月、時の流れに身をまかせ、皆と同じように生活を送る。もちろん、小テストやテストはパスする。本当、日本人はみんな意外とできる。しかし、「英語を使って人生を楽しめる」感じにはならなかった。

そこでまたふと我に返った。

やっぱり発音だ。アメリカ留学中の数ヶ月、私は音を正確に発声する練習を全くやっていない。発音筋トレをしていない。それに気がついたのは、10ヶ月のプログラムの大体7ヶ月目あたり。そして、YOUTUBEでひたすら探した。どうしたら発音の練習ができるのか・・・

そこで出会ったのが、『DUO3.0』

高校時代に受験勉強で使った単語帳だ。

これは、例文が560個ぐらい載っている単語帳。この単語帳の良さは、単語の中身ではなく、音読の練習をする文章が沢山あり、その音源があったからだ。なので、音と文章があればDUOである必要性はない。音源はもちろんYOUTUBE。アメリカ人がすべての音を音読してくれる。僕はアメリカ留学の後半から、毎日この560個の文章を正確に音読する練習を重ねた。はじめの頃は、1文章を真似るまで20分以上かかった。次の日、口が筋肉痛になるまでやり続けた。今となっては筋肉痛になったってことは、英語マッスル筋肉痛だったのだなと思い返される。

もちろん日本語が書いてある。しかし内容は読んでも細かく説明や文法は見ない。どうせ忘れるからだ。一回の音読に対して、「覚えよう」とも全く意識してない。ただ、ひたすら「正確な音源を元に音読」をずっと永遠続けることだ。ただ、文章は暗記しないが、どんなシーンで使うかな・・と想像しながら、ひたっっっっっすら音を真似る練習を重ねた。無心に。忘れることを怖がらず。忘れてもいいやと思い、とにかく口の筋トレをする如く、発音を気にして、文章を真似しまくった。

イメージをしながら、というのがとても重要。

人間の脳は基本アホだから、自分で思い込みつづければ、簡単に騙されてくる。音読する際に、その文章が自分の生活のこの辺に活かされそうだなと想像し続ければ脳みそが騙され、本当に似たようなシーンにふと直面した際に、過去にもあったかのように錯覚する。この脳の錯覚を利用して、言葉が不意に出てくるイメージだ。考えもせず、ふと出てくる。DUOでイメージした事と似た様な体験をした時に、何故か部分的に言葉が不意に出たりする。

例えば、DUO3.0の中には、Anything else ? For here or to go ? To go.という文章がある。訳:他は?持ち帰り?それともここで?持ち帰りで。

僕は、当時アメリカの語学学校の横にあったカフェでコーヒー買ってるシーンをイメージして、この文章を音読していた。すると、カフェの会計の時に、なんかそれらしい事を聞かれる。Hereやらgoやらと耳に入る。そこまでわかれば、なに言ってるか全部分からなくても、あーあの文章な感じねってことで、即座に『to go』と答えられた。

さらに気がつく

さらに音読を続ける。すると、さらに気がつき始める。

  • 音にはパターンがある。(書いてあるけど発しなかったり、音が変わったりする)
  • 言葉の切れ目ポイントがある
  • 抑揚がある
  • 早く言っても良いところと、敢えて遅く言ってもいいところがある。
  • 急いで喋る必要なし

そして、音と音がつながって、違う音になって会話が行われるってことに気がつき始める。

音と音がつながって、違う音に聞こえる

I have an appointment with

これは、どう読むか。日本の授業では、

A あい はぶ あん あぽいんとめんと うぃず・・・

と読んで勉強するだろう。しかし、実際は、

B あい あゔぁな ぽいんとめん うぃ・・・

みたいな感じで、書いてある文字と実際の音は異なるこのに気がついた。こういうのがめっちゃある。座学や暗記はAのように、意味と単語と文法をバラバラにそれぞれ習得する。しかし、実際は、会話で登場する文章はB の感じ。Aのように・・・つまり、日本人が英語を勉強する感じで勉強したとしても、現実の場ではそんな文章は出てこない。実際、出てきているのだが、まさか、自分が勉強した文章が出てきていたなんて、その存在にすら気がつかない。なぜなら、会話で出てくる文章の流れと音で勉強せず、テキストに書いてある通りにただ単語を捉えているだけだからだ。なので、DUO3.0に記載されている560個の文章全てに、

  • どの音がつながるのか
  • どこで息継ぎされるのか
  • どこが強調されるのか

を、すべて聞きながら、自分なりに記号を打った。そして、それを意識しながら、発音記号を意識して、ひたすらまた音読。単語をいちいち日本語に訳すなんてことは一切やらない。ひたっすら狂ったかのように音読。この頃は、すでにアメリカ研修は終えて、日本に帰国していた。それでも日本で永遠に音読を続けた。山手線でも、京浜東北線でも、中央線でも、一人になった時は、ひたすら永遠に継続した。それでも、自分がイメージする「英語で生活できる自分」にはならなかった。

つづく・・・

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