綿VSポリエステル
日本のアパレル市場全体の商品で、60パーセント以上を締めているのは、実はポリエステルを原料とした商品。
昔は、綿素材は汗も吸収するし、肌触りも良いもの。ポリエステルは、安っぽい合成繊維。(昔はといっても、ここ10年以内の話)
というイメージを持たれていたが、
いつの日か、
綿は水は吸収するけどシワができやすい。
ポリエステルはイージーケアで安い。というポジションに変わっていった。
3900円の綿100のワイシャツを買うなら、2900円の綿ポリエステルのシャツの方が良い。
という価値基準にが浸透。綿素材の立ち位置危うし。
ポリエステルの問題点
なんといっても、石油由来ということ。脱炭素の世の中に反する素材。
しかし、今回ついにできてしまった。
植物性由来のポリエステルが!
そもそも、、、、
なんでこんな脱炭素だの言われているのか・・・・
今更誰にも聞けないよ、、
と、思い今更ながら調べてみた。
SDGs(Sustainable Development Goals)
SDGsとは、国連で国際合意に達した2016年から2030年までの世界の長期目標であり、17の目標、169のターゲットが掲げられている。「パリ協定」が2015年に締結されて以降、国際的に脱炭素化、低炭素社会の実現をビジネスの基本に据えた、企業の事業運営が活発化し、展開されはじめた。
国連では、17つの目標を掲げたSDGs(持続可能な開発目標)が策定され、第70回国連総会で「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択された。さらに、これらの動きに触発されて、日本でもリコーや積水ハウス、アスクルなどの先進企業が相次いで参加し、注目を集めている。
つまり、地球環境を考慮したビジネスモデルといのは世界規模でのトレンド。その中で脱炭素とは、SDGsの目標13番目の対策の中に入っているということ。この世界規模の掲げた目標に対して如何に企業が環境に配慮したビジネスをやっているか・・・というのは、逆に言えば、それができたら企業のイメージアップにもつながる。
東レ
衣料などに広く使われるポリエステル繊維について、世界初となる100%植物由来の製品を2020年代前半にも量産する。石油原料から切り替え、脱炭素化につなげる。
環境に配慮した商品やサービスを求める「エシカル消費」が広がりつつあり、アパレルメーカーから新たな素材の需要が増えるとみている。環境技術が企業の成長を一段と左右する。
ポリエステル繊維は、世界の化学繊維生産量の8割を占め、大半が石油からできており、植物に切り替われば脱炭素の効果は大きい。東レは完全植物由来のポリエステル繊維の試作に成功した。バイオ燃料の米スタートアップ企業、バイレント(ウィスコンシン州)との共同開発だ。スポーツウエアや婦人服、自動車の内装材などの用途を見込む。
一般的なポリエステル繊維は、
①テレフタル酸
②エチレングリコール
からつくられ、使う割合は7対3。どちらの原料も、これまでは石油からつくられていた。これを植物由来にする流れが生まれている。
②エチレングリコールの方については、すでにサトウキビが利用されている。インドのインディアグリコールズなどが供給し、東レや台湾の遠東新世紀など複数の繊維大手が一部植物由来の繊維として販売している。
①テレフタル酸は、大量生産される一方で植物の利用が進んでこなかった。今回、植物の応用ノウハウを持つバイレントの技術を活用した。サトウキビやトウモロコシのうち、食用に回らない部分を使う模様。
脱炭素の効果を生む理由は2つ
①石油を使わないことと、②原料になる植物が光合成で成長する際に二酸化炭素(CO2)を吸収していることだ。耐久性や加工のしやすさは石油でできた製品と同程度という。発売当初の価格は石油のみを使った繊維よりも割高になるが、両社で量産技術も開発することでコストを下げていく方針の模様。