弊社グループは世間一般的には、実は「マスク」ブランドとして認知されている。私は、弊社の商社部門の出発でインドに来ているので、今までマスクの販売に触れることはなかった。だが、ついに、インドで商社業をしつつも、弊社の自社ブランドのマスクの販売に着手した。その名も「カラーマスク」と「ファッションマスク」。インドに来る前は、8年程日本で「アパレル商品の貿易」に携わっていたこともあり、「ファッション×マスク」ってキーワードには結構しっくりきた。商品はこちら。
リンク:https://www.happiness-direct.com/shop/pages/enjoy_color_mask.aspx
やってみなきゃわからない
このマスクは、日本では1袋5枚入りで500円+税で売られている。そしてインドに持ってきたら、もっと高くなる。そして、インドでは道端でマスクが1枚6円で売られている。そう考えると、「いやいやそんな高いものインドで売れるわけ無いだろ!」という絶望。
しかし、よく考えると、
「そういえば、6円で売ってても、それ私は購入しないな・・・」
「しかも、日本のマスクブランドがインドで・・」
「インドの駐在員はみんな各企業のエース級の偉い人が来ている・・・・」
「つまり・・みんな金持ち・・・」
と、考えていくと、まずはスモールスタートとして、「インドにいる日系企業の駐在員のご家庭向け」の客層をめがけて販売を試みようと考えた。日本の釣具ブランドを担いで、インドで販売を行っているので、そういうエンドユーザー向けのノウハウも少し知見があることから、「もしかしたら、やりようによっては、チャンスがあるかもしれない」と思ったわけだ。
では、何から着手すべきか。まずは、とりあえず店頭に並べてみることだ。こういう宿題を本社から渡されたときに、デスクで色々考えて、情報ばかりかき集めて、そしてずっと考えすぎて、いつの間にか「やれない理由探し」をしてしまいがちである。なので、「値段が厳しいインド」と、絶対に思ってるはずの本社からの過度なプレッシャーが無いのを逆手に取り、絶対に、「小さく」「小規模」に、「簡単」に、「失敗しても軽傷」で、「まず出来ることは何か」を考えたほうが良い。ある程度考えて、自分の中で一本仮説が立ったら、まずは軽く走ってみたほうがいい。
私が思ったのは、現地企業と組んで運営している釣具屋に無理くり置いてみることだ。幸い、エンドユーザーに直結するチャネルがすでに存在し、私も土日に店番している。日本人駐在員にも認知され始めている。売れる、売れないは、置いた後にわかることだ。まずは置いてみる。小規模スタートなので、大きく利益を生み出すこともまだ考えない。とりあえず、走りながら考える。
「まず店頭に出してみないとわからない」・・・・このシンプルで、明快、かつ単純な考えは、意外とスッとたどり着かない。日本人は色々考えて、まずはマーケットリサーチと題したデータや情報収集をするからだ。また、思っても実行に移しにくい。これがインドで出来るのも、初期の頃から携わっていた釣具ビジネスがあって、既に置く場所があるからだ。
早速実行に移すべく、会社で釣具スタッフのアルンを呼び出し、彼にマスクのビジネスモデルを語り、一回試しに置いてみるか・・・ということになった。
本日釣具屋を視察に行く
昨晩・・・・・
私「アルン・・・・明日は、私はボスと一緒に釣具屋行くけども、マスクの方はちゃんと店頭にあるんだろうな・・・」
アルン「ボス・・・・大丈夫です。抜け目ありません。」
私「よし・・・明日はとりあえずマスクが店頭に並んでいるってことだけでも重要だ。それで十分、日本側を驚かせることが出来る。店頭にあるマスクの写真撮って日本に送るぞ。誰も、まさか俺たちが店を構えてて、そこにマスクが置かれているなんて想像もしていないだろう・・・」
アルン「YESボス・・・アルンは常にボスのサポートをします。ご心配なく・・・お待ちしてます」
私「ではまた明日・・・・」
本日お昼・・・・(車中)
私「Yボス。これから釣具屋視察に行きますが、そこにはマスクが置いてあるらしいですよ」
Yボス「おーそうですか。それはいいね!」
私「その写真を撮って、日本側をビビらしてやりましょうよ」
Yボス「そうだね・・」
釣具屋に到着
アルン「いらっしゃいませ!ボス!!!」
私「ういーーーーっす!!」
私「おお・・・なんか店がパワーアップしているな・・・・すごいな。」
アルン「そうでしょ?もうこの店も手狭になってきました」
私「いやーいいなーー!ところでアルン。マスクはどこ?」
アルン「問題ないです。こちらです。」
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
私「いやいや!!!笑 めちゃ端っこじゃねーかよ!!!笑 もっと目立つところに置けよ!笑」
アルン「イエスボス・・・・」
・・・・・・
・・・・・
・・・・
これでよしと・・・・
全く・・・インドはこれだからやめらんないぜ・・・
最後に、店に来ていた釣り人達とワンショット。