2022年9月5日の備忘録
本日隔離5日目
8月31日に中国の広州に来てからずっと隔離されている。この体験は非常にレアな体験だ。しかも事情も事情で、ビジネスではなく、親族訪問ビザ「Q2」の資格を持ち、中国に入国している自分に驚いている。そんな隔離生活をおこなっている中で、折角だから日本出国から中国入国、そして、隔離されるまでの一部始終を軽くここに記して置こうと思う。
日本出国前は、PCR検査を2回受ける
中国への便に乗る前は、PCR検査を2回受けなければならない。我々は8月31日の出国だったので、8月29日一回、8月30日にもう一回と受ける必要があった。しかも、受ける場所も決まっており、築地のボロホテルに2人で泊まり出国に備えた。しかし、我々は「コロナ」に罹っている。そして、よく調べると気かがりな情報が、
「コロナの症状が出て10日過ぎれば感染力は無くなるが、1ヶ月ほどは陽性になる」
らしい。
我々が感染したのは8月9日。つまり、8月29日のPCRの段階で、コロナ陽性になる可能性は十分にあるのだ。それを先に察知した妻は、「ビタミンCを取りまくって、鼻うがい、普通のうがい」を、頻繁にすることを推奨。それもあってか、無事に、2回の陰性を叩き出し無事に出国の日を迎えることが出来た。
さらに、今回搭乗する南方航空には恐ろしい中国ルールが適応されていた。それは、「5人までコロナ陽性者を出したら、その航空会社は2週間フライト禁止」というもの。それが理由で、東京ー広州の私たちの便は、「先週まで欠航」していたのだ・・・。2週間の欠航を開けたばかりのフライトが、我々のフライトということで、私たちのスケジュールには全く影響が出なかった。これはマジで運がよかった。一方では、ANAの便は、中国ルールが適応され突如欠航になった。
16時20分の便なのに11時30分に成田に来いと言われる
出国前日メールが入る。「11時30分までに来てください」と。そして、我々は搭乗5時間前に到着し長蛇の列を見る。
これは、「チェックイン」の列かと思いきや違う・・・。これは、「チェックイン前のPCR」の列だ・・・・。
ここでもPCRか・・・。一体何回PCRすればいいんだ・・・。しかも、むちゃくちゃ遅い。
なるほど・・だから、搭乗の5時間前に来ないといけないのか・・・。
無事に搭乗
久しぶり中国便・・・感無量だ。しかも、満席。多分、この前の2便が欠航になったから、この便に押し寄せたのだろう。
広州に到着
広州着いた。この時夜の8時ごろだっただろうか。
ここからがとんてもない地獄となる。
到着後まずは待機 到着後30分から1時間待機(夜8時から9時)
そして、またPCR検査 到着1時間後 (夜9時ごろ)
写真撮ったけど、これ撮ったら怒られる
イミグレーションは一瞬。しかし、荷物が出てこない 1時間は待ったか・・・この時到着して既に2時間は経過
しかも、機内から降ろされた後、我々の元には、荷物に消毒液が掛けられまくったビシャビシャの荷物がでターンテーブルにやってくる。
この時、到着2時間経過。夜の10時過ぎ。
そこから自動的にバスのゲートへ
全員中国人のバスの中に1人日本人男性
バスに乗る。
問題点は一つ。
私「ねー。これ、どこに向かってるの?」
妻「分からない。。」
私「オッケー」
ホテルらしきところに到着
中国人同士でコンタクトを取っていた妻の情報によると、ホテルはランダムにセレクトされ、どのバスに乗ったかにより隔離先のホテルが変わるとのこと。更には、ホテルに到着しても、そこからすぐバスから出られない。ホテルが目の前にあるのに、なぜか1時間ほどバスで待機。この時、深夜12時をまわる。バスの中が寒すぎて、そのせいで風邪をひきそうになる。
ようやく、バスがエントランスに動き出し、待たされていたその意味がわかった。
何と、バスの乗客一人一人(荷物ももちろん)に、アルコール消毒をし、1人ずつ、確実に隔離しつつ、エレベーターに乗せられ、1人ずつ部屋へ誘導される。この時、「中国語が全くわからん日本人男性」の私は、どうすることも出来ず、1人流れるように一室へ。「あれ?妻と一緒の部屋じゃなかったの?」と、聞いていた話と違うじゃんと文句を言うこともできず、そのまま別々の部屋へ。とりあえず、渡されたカップラーメンが美味かった。
この時、ホテルに到着したのは深夜一時半。日本のホテルを出てからなんと16時間後。。
その後、妻が色々隔離施設と交渉してくれて、何とか、隔離2日目からは同じ部屋で隔離されている。
飯は
朝昼晩、防護服を着た係員が飯を運んでくる。
これが、意外に美味い。全部食べると最強に太りそうなので、半分ぐらい食べて残す。
折角の隔離なので、楽しんでしまおう
妻がニコニコしながら、袋を持ってやって来た。
私「どうした?」
妻「これ買った!」
私「ま、まさか!?」
妻「ビール。デリバリーで頼んだ」
私「!!!」
すげえ・・・・・この、完全管理下になっているのにも関わらず、そこで敢えてビールを宅配するとは・・・・
・・・・・・
・・・・
だが、この喜びも束の間・・・・
次の日、電話が鳴る。
隔離ホテル「ビールの宅配は禁止です」
こええ・・・・なんで、わかったんだ・・・・・
全て、見張らせている
流石に部屋の中は監視されていないだろうが、外はめっちゃくちゃ監視されている。私が、一瞬、廊下を見渡して遊ぶ仕草を見せたら、その10秒後部屋に突然電話が掛かってきて、
「外でふざけないでください。次やったら、隔離を0日からリセットさせます」
と怒られた。
そして、その電話を受け取る妻。
いうまでもない、妻からむちゃくちゃ怒られた。
ここは、「完璧に隔離」だ。自由はない。外の景色も窓越しに見たこの景色だけで、外の空気も、小さい窓から少し吸える程度。
何とか、この状況下でも仕事をしようと試みるものの
正直に言わせてくれ。
中国の隔離・・・・怖いです・・・