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備忘録

Indianlife

791回目:ハイテク会議室

リモート環境を整備する

仕事環境を整備することで、効率ややる気が格段に上がるのは、自宅で試してみることで立証された。

リモートワークが当たり前になった昨今、その環境を整備するってことは、「水がちゃんと出るか」ぐらい大事なインフラとなった。

自分で立証したこの感じ、次は「オフィス」のパワーアップを試みている。インドでは、リモートワークが当たり前になり、「ウェブ会議」が日常となった。現在、インド店を見渡すと、その環境が整っていないと判断した私は、自分達でオフィスを最適化してやろうと思ったわけだ。無論、ボスの了承を取ってやる。しかし、細かい事は、ほぼインド人スタッフに託した。そして、「いい環境にセットアップするけど、その代わり、その分は、”得た利益を使って”新しいものを買おう」と、インド人に口うるさく言い続けている。何故なら、「お金を稼いだら発展する」ってことを実感して欲しいからだ。また、自分達でオフィスをパワーアップさせて、より一層、彼らがこの会社に愛着を持って欲しいと思っている。

会議室をハイテク化させる

まずメスを入れたのは会議室だ。古いものを取っ払って、椅子やテーブルを買い替えた。そして、超デカいテレビを買って、大スクリーンで、プレゼンやウェブ会議をできる様にした。さらに、Wi-Fiも強くして、インターネットの接続トラブルが絶対にない様に整えた。偉い人や政府関係の人とウェブ会議をする際に、まさかの「ネットワークトラブル」なんてことがあっては印象がかなり悪い。上手くいくはずの商談も上手くいかない。そういうのは案外、「会議の内容以上に」相手に悪い印象を与えるものだ。

そして、これから最終兵器、「スピーカー、マイク一体型、オートフォーカスキャメラ」を買う。超いいやつ買う。遠目から部屋全体を映し、喋っている人をカメラが自動的に感知し、その人にフォーカルが当たり、音声も拾う。「それホントいる?」って気もするが、どうせなるなら、中途半端に安いものを買わず、徹底的に整えようと思った。巨大テレビも、スピーカーも、会議室を工事して、最適な場所に設置する。テーブルも真ん中にガツンと穴をくり抜いて、そこからコードを引っ張り、コードが机の上を走らない様にする。

こんなイメージだ。

これのメリットは、音や画質が上がることだけでなく、コードだらけの会議室から脱却することで、会議の開始が簡易的になり、スッとスタートを切れることだ。画面越しに色んな会社を見ていると、やたらとコード繋ぎ、色んな機器をテーブルに置いて、会議をしているところを見かける。我々インド店もその一つ。

その最大のデメリットは、準備に時間がかかりすぎて、立ち上がるのも、片付けるのも面倒臭い、そして、面倒臭そうに見えてあまり使われないことだ。なら、多少良いやつでも買って、スマート化し、簡単に使える様にした方がいい。

ちょっとずつ出来てきた

現在、私のインフラチームのムンバイとアーメダバード間で、合同でミーティングが行われている。仕事の進捗の確認と今後の方針、そして、ブレインストーミングが行われている。

インドには二つの拠点があるが、その二つの拠点のチームが常に連携する必要があるので、「会議室のインフラ」を整備することで、日常的に議論が活発に行って欲しいと願っている。そして、定期的にやる「いわゆる定例会議」的なのは極力簡素化させ、「そんな月例会、毎日連携取れているから、形式的な会議なんて不要っすわ」ぐらいのレベルまで持って行くのが私の目標だ。

オフィスすら自分らで作る喜び

アディティア「私さん、このカメラ買おうと思いますがどう思います?」

私「それ、意味あるんかな?いくら?」

アディティア「〇〇ルピーです。」

私「たけーな。ほんなら、、買うなら、この商売決めて、こんだけ利益出さないとなぁ」

アディティア「そうですね。アシュトッシュがやります」

私「アシュトッシュ。これ買うからお前その分儲けろよ。なんぼオーダーやるんだ?」

アシュトッシュ「。。。頑張ります。。」

私、アディティア「ぎゃははははは」

私「おーし、アシュトッシュ。このカメラ買うから、仕事取りに行くぞ!」

アシュトッシュ「YES!」

発展途上国のある程度託されている駐在員の醍醐味の一つはこれ。自分で会社をより良く柔軟に改善できること。未完成、発展途上国故、アイディア一つでドンドン変われる。本社にいて、私がテレビ買いましょうなんて言ったら「何言ってんの?」と思われるだろうし、そもそも自分で改善しようなんて発想にもならない。ボスも基本的に間違った道に進んでなければ背中を押してくれる環境だ。

一部だけ最先端に

インドの雑居ビルに構えてあるムンバイオフィス。朝、会社に来れば、ネズミが天井裏をカタカタと駆け回り、ふと廊下に出れば、クルックーとハトがそこにいる。そして、挙句の果てには、本日、エレベーターがドカンドカン言いながら緊急停止し、エレベーターに閉じ込められかけた。

私「おい!!アディティア!アシュトッシュ!俺、今エレベーターに閉じ込められかけたぞ!お前ら気をつけろよ!」

二人「ははははは。それ、インドではよくありますよ。大丈夫です。心配ないですよ」

私「嘘だろ?笑」

そして、そんなボロい環境にいつつも、「会議室だけ」が着々と最先端になっていくこのギャップ。こういうツッコミどころ満載なのがインドの面白さ。ネタが尽きないのが最高だ。エレベーターはマジで焦った。

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