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備忘録

Indianlife

810回目:インドの農民との秘密基地②

2022年5月10日の備忘録

今回の話は下記のブログの続き

4月末、私は、とあるど田舎の、スーパー僻地「ナガルドーディ村」で、コットン栽培農家の農民達と、今年の収穫に向け会合を行っていた。これは、その時の話で、下記のブログの続きとなる。

メンタルも、体力も、どっちも大事なインド駐在

本当はもっと早く続きを書きたかったのだが、その後すぐ、別なメンバーと共に「港の港湾ロープ」「スマート電源プラグ」などの、日本向けの商材に関する国内出張が入り、5月頭には、すぐそちらへ向かうことに。

外気温40度の中、工場視察をし、すぐさまクーラーガンガンの室内へ入って商談、なんてことを三日間ずっと繰り返していたら、先週の金曜日には、突然の怠さと寒気が押し寄せ、下痢が止まらず、39度の突然の高熱にうなされ、2日間ほぼ寝るはめに。

これが、インドの洗礼だ。原因は至る所にある。食ったもの、飲んだもの、暑さ、などなど。日本人が狂いそうな要素はいくらでもある。

現在、インドは暑さで木の上に止まっている鳥が、暑さで地面に落ちてくるほど暑い。そして、それを無理やりクールダウンしようとするから、基本、室内や車の車内は無茶苦茶寒い。

話は、村へ戻る

4月の下旬、私はいつものごとく、本日も、村の真ん中の学校で農民達と集会をしている。ここも気温40度に到達する炎天下。かつ、ずっと「外」で、農民達とコットン農家登録作業をやっている。この登録はめちゃくちゃ大事な仕事で、ここでミスると今後のコットンを輸出する際の認証に影響が出る。

では、そんな僻地で、現地の村の言葉が話せない私がやれること、それは「雰囲気づくり」しかない。なので、農民が登録に来たら、「あなたの名前は?」と私が現地「テルグ語」で話しかけるわけだ。すると、農民にも笑顔が。こうでもしなければ、我先にと農民達が押し寄せ、順番も崩壊、無法地帯になり仕事が進まなくなる。なので、まずは一旦農民を落ち着かせることが大事な訳だ。

これが最大級に大変な仕事だ。なんせ、話は通じないし、意味わからん行動取るし、言うこと聞かない、時間通りこない。これを、40度の中統率しなければならない。しかも、朝の6時半からだ!!笑 これは辛い。。辛かった。メンタルも体力も全て辛かった。

ただ、驚くべきことに、年老いた農民の爺さんより、若手の兄ちゃんの方が聞き分けがよく、寧ろ我々の仕事を助けてくれたりもする。また、そう言う兄ちゃんに限って、英語がこれまた話せたりするので、現地の理解ある兄ちゃんに「村のために頼むわ」と、お願いして、数名更にこちら側に仲間として引き入れ、村全体の統率に取り掛かる。

カースト制度を見た

ずっと村に滞在していると、子供達とも無茶苦茶仲良くなる。村の特徴として、大人より、子供の方が「英語」を話せる。彼らにとって初めて見る「外国人」。私と仲良くなるのは時間はかからない。

ふと、「村を散歩しようか」ということで、みんなで歩くことに。その時に、気がついてしまった。この村にある「カースト制度」の明確な存在を。

散歩をしている途中に、突然子供達が立ち止まる。そして、私に訴えかけてくる。「学校に戻りましょう」と。

実は、この村には、「ローカースト(=かなり身分の低い人達)」が住んでいるのは、私は事前に知っていた。ちなみに、ローカーストの人達は、普通カーストの身分の人のエリアに入ることも許されない。そう言う明らかな身分制度が、こう言う超ローカル僻地には残っている。

なので、私はワザと聞き返す。「なんで?別に良いじゃん。もっと一緒に先に行こうよ」と。すると、なんか奥歯に物が挟まったかのように、「ほら。。ここから先は、ドブの水も汚いし、、」とゴネ始める。明らかに、「汚いから行かない方良いよ」アピール。気がつけば、一緒に散歩していた子供達の数も減っていて、「子供達が行きたくない」と、言っていたその先の村の雰囲気は、かなり、様子が違って見えた。それでも、知らないふりをして私は歩き続き続けた。しかし、もう、そこから子供達は一歩たりとも動かず、ずっと私の背中を見続けていた。

学校に戻ることにした時、今度は、子供達と逆、つまり、私が向かおうとしていた「ローカーストエリア」の方から、無数の視線を感じた。するとそこには、十数人の村人が、この私と子供達とのやり取りを、ずっと遠くから見ていたことを知った。

どう表現して良いのか、よく分からない感情を抱いてしまった。。。

仕事自体は完了

オフィスを構え、現地スタッフを雇い、今回の出張は完了した。ディープになればなるほど、なんか凄い映像を目の当たりにしているような気がしてならない。。

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