本日はアパレル工場視察
場所はスーラット
ここの工場の最大のメリットはちかいってこと。
日帰りで行ける。
片道車で5時間なので、うちの支店の出張経費も心配する必要がない。
故に気楽にいける。
また、地図の通り、後4時間ほど先には、うちのAhmedabad支店もあるので、
ムンバイ→スーラット→アメダ
という陸路での出張が可能になるので、ムンバイ出発して、スーラットでアパレルの仕事して、そこからアメダで他の仕事を入れるなど、未来、時間的にも費用的にも効果が出そう。
インドのアパレル工場
インドのアパレル工場は、現状、縫製だけをする組み立て屋さんが多く、生地まで自社生産を行なって手当てをすることが困難だった。さらに、オーガニックコットンベースでは世界の半分以上がインドから出荷されており、原料段階のコストが非常に安いにも関わらず、製品を作ると突然仕入れコストが上がるという謎のデメリットがあった。
インド全体のアパレル製品の出荷は、40%はジャイプールからの縫製で、その理由はジャイプールのプリントの柄が日本で有名になり、その結果近くに縫製場が増えた。しかし、ジャイプールはその土地柄、生地の供給と染色が出来ず、あくまで組み立て屋が集まる場所だった。故に、製品をオーダーしても、生地自体の遅れや、デリバリー期間の読み間違いで、結果的に生地の納期が読めず、全体の納期が狂うことが多かった。それに加えて、国内デリバリーコストがめちゃくちゃ高いインド。それが製品コストに降りかかってくることが、高い原因か。また、階層社会のインド。恐らく、現場は安い給料だけど、マネージメントクラスがめちゃくちゃお金を抜いている。そんなことが考えられる。
グジャラード州 スーラット工場
しかし、今回の訪問先は、ジャイプールではなく、グジャラード州スーラット。生地から一貫生産で、日本の商品も2017年から生産をし始めている。地域としても、グジャラート州なので、人件費も安く、既存のジャイプールに集まっている日本向けのアパレル工場よりも安いのではという期待が見込まれた。
訪れた結果、バングラデシュで生産するくらいの値段でとてもコスト競争力がある、かつ、「コンポジット」という生地から製品までの一貫生産。また、日本の検品会社がこの工場の中に入る予定というのも安全性という点では魅力的。さらに、僕らの事務所から車で行けるというメリットも加味すると、非常に僕らにとってもメリットが高い工場だと分かった。
また、このスーラットは、インドの水と染料の相性が良く、染色もここでできる。なる程、染色工場というのは、その地域の水と染料の相性で良し悪しが確定して建設されるのか。
日本の営業マンがどれほどのインドの縫製に興味を持ってくれるかは分からないが、少しずつプレゼンスを出していければと思う。
世界の工場は中国?
未だにアパルルの世界の工場は中国。しかし、中国一本に絞っていると、今回のコロナウイルスの影響で生産が止まり、大打撃になりそうな予感。過去にも、中国の環境汚染対策で工場が突然停止したりと、中国一本で生産するカントリーリスクってものが徐々に出てきている。
将来は、、?
一方で、インド、バングラデシュは未だに『危険地帯』、何が起こるか分からない地区。そのイメージ。しかし、今後は中国は、『世界の工場』からシフトし、『世界の市場』へと変わる。となれば、工場は中国から我々のインド、バングラデシュへとシフトされるかもしれないが、日本とは違い中国国内での生産力も高いため、当分中国が最強という時代は続くと思う。
しかし、数々のベテラン駐在員が口を揃えていうのは、『ここインドは昔の中国』。現に、化学関係の引き合いが、昨年に比べて中国から移ってきて非常に増えてきたという声を聞く。先をみた動きを日本のアパレルがどれほどの出来るか、そして、それを考える余力があるのか。
アパレル産業に限ったことではないが、インド、中国企業からは、日本企業は、『遅い、時間がかかる、チャレンジしない』と思われている。面白いのは、日本もインドの人たちの仕事は遅いと思っているが、こっちの国も日本の企業は判断力という点で、非常に仕事が遅いと思っている。どっちもお互い『遅い』と思ってる。
BCP観点からも、セカンド、サードサプライヤー国、チャイナプラスワンとして、双方の気持ちが分かる僕らが、双方の力になれれば、恐らく、先行者利益はまだまだ隠れている気がする。
これから帰る。。
朝6時に家を出て、工場には11時着。
面談をして飯食って、また面談。
工場を夕方18:30に出発する。
家に着くのは夜の24:00
久しぶりに出張して歩いたらめちゃくちゃ膝痛くなった。
ヤバイ私の体。運動せねば。