2009年WBC決勝
2009年WBC決勝、3-3の同点で迎えた延長10回表ツーアウト。その打席に立ったのはイチロー。
12年後に語られた当時の打席
女子高生「私は、ピンチやチャンスの時に、緊張しちゃいます。イチローさんは打席に立つ時、どういう気持ちで立ちますか??」
それにイチローが答える。
例えとされたのは、今や伝説となった、2009年WBC決勝戦の決勝打の話。私も当時大学生。日本中が注目したその日は、確かバイトか就活の帰りだったか、漫画喫茶によってその一戦を見た記憶がある。
未だかつて語られなかったその当時の打席を例として、高校生の質問に、ゆっくりと語り出す。
自分のリズムを守る
まずは、いつもの自分のリズムをキープする。これは大前提のようだ。ただ、その時にはその準備ができなかった。そして、いつもと違うリズムになってしまったイチローは、実は押し潰されそうなプレッシャーの中、「敬遠」を願っていた。
自分の打席するしかない
そして決まった。これは、「僕の打席にするしかない」と覚悟を決める。そして、その打席に立ち、見事、決勝打を決めるのだが、そんな結果を出せたのは、過去に乗り越えた、、いや、乗り越えたというよりも、『過去に幾度となく、難しい場面に向かっていったという自信』が、その打席に立ち、その苦難に真っ向から勝負をする事ができた。
『平常心を保とう』とすることは、そういう究極の局面では、そもそも無理な話で、例え、それで結果を残せたとしても、それが真の自信にはならない。何より大切なのは、過去の結果ではなく、『過去に、沢山の困難に向かっていったという自信』が、今、目の前に直面した困難にも、自信を持って向かわせる。
これは、物凄くいいアドバイスだ。テクニックや過去の自慢でもない。困難に直面した時にはどうしたらいいか?。その答えは、『その困難に立ち向かっていく事』。その事自体が自信になり、例え、次の困難に直面したとしても立ち向かっていける。なるほど。。