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備忘録

Indianlife

826回目:未来のリーダーへ

2022年11月13日の備忘録

ここ最近、とあるプロジェクトで日本の後輩達とより密にコンタクトを取るようになり、より日本との連携が密になる必要がある状況にある。そんな中で、私が後輩に送った「仕事する時の考え方」をここにも書き記しておこうと思う。

というのは、私から後輩に送った言葉ではあるものの、自分で書いておいて、「あーこれ、偉そうに俺書いているけど、実際、俺自身ももう一回見つめ直さないとな」と思ったからだ。ここに全文を記しておいて、「俺が後輩に送った言葉」、逆の意味では、「自分自身への戒めの言葉」として、自分のデータベースの中にストックしておこうと思う。「未来のリーダーへ」と題し、後輩へ送ったアドバイスと共に、自分自身への戒め。

まえがき

これは論文に近いです。暇な時に読んでください。ただ、貴兄と私が一緒にここ最近仕事をすることが増えて来て、私から貴兄に直接偉そうにアドバイスをすることがなかったと思うので、僭越ながらアドバイスをさせて貰います。他の後輩たちには、インドから私のマインドを伝えてきた。なので、彼らは少なからず、私に洗脳されている気がする。彼らに、常に言っているのは、「手札を増やせ」「成功している人は、その数十倍のチャレンジと失敗をしている」ということ。それとは別な切り口で、貴兄にアドバイスさせて貰いますね。

これから話すことで、何か引っかかってくれたり、あーなるほどなと、思ってくれたら嬉しいです。また、下記に書くことは、あくまで私の「仮説」をベースにした「アドバイス」です。なので、腑に落ちないことや、「私さん何言ってんの?」ってのがあったら、それは全然無視してください。下記を強要するわけでもありませんし、言うこと聞かなかったからそれを咎めることもありません。一つのビジネス書の感覚で読んでください。

背景

貴兄は、ぼちぼち明らかに中堅。ポジション的にはリーダー格の準備段階ですわ。なので、「部長と課長を使って」、自分がイメージするゴールに話を持ってく練習をし始めることをおすすめする。たとえば、「俺はこう思うけど、、多分相手はこう来ます。なので、そこで、上司さんはこう動いてください」的な。案外、上司って、リアルタイムで実働やってないから、商談の場になって、相手からなんか言われてもわからんのよ。でも、責任があるし、メンツもあるから、その場で何とか頑張って、それらしい事言わないといけないわけ。そこには、「あってたのかなこれ?」って、不安もあるわけ。これが実態だよ。そんな中、横にいるブレーンが切れモノだと、上司は安心するもんです。「上司を使う」ってことの例を言うね。決して、飲み会のスポンサーとして、使えってことでないです。

とある食事会

昔、とあるお客が、僕に深夜、口調荒く冷たいメールを送ってきた時があった。CC:私の上司さんで。ほんでさ、次の日が、私の上司さんを交えて、その人との食事会だった。また、別口で、その人とのコミッションレートを決めるべく、契約を結ばなきゃならんということで、それがペンディングしてた。

翌朝、、私の上司さんが「あの冷たいメールは。。」と、僕に言ってきた。なので、僕はこう答えた。

「多分、あの時間のメールなので、彼のことだから酔っ払ってメールしてますわ。なので、僕が予測するに、今現在朝を迎えて、やっちまった感が少しあって、罪悪感を感じてると思います。よくあるじゃないっすか。酔っ払って気が強くなって次の日後悔するやつ。多分今その状態っす。なので、あえて僕はこのメールを放置して、彼にその罪悪感を緩和させずにキープさせます。ほんで、今晩、飯食うじゃいっすか。その時に、相手に少し罪悪感が残ってるうちに、ペンディングしてたコミッション契約のレートを、うちが有利なように、もうこのマージン率でプリントアウトして、その場で出しちゃいましょうよ。昨日酔ってました?とかあえて会話せず。そしたら、有無を言わさずサインしますよ笑。なので、、上司さんはあえて、今は、何も触れずに、飯の時に、謝ることもなく、普通に会話しててください。絶対うまく行きます。」

私の上司は、「そんなうまくいくかな?」と、笑いながら言ってたけど、その日の夜、結果全く同じシチュエーションになった。

飲み会が始まり、まだ、彼のなかに、罪悪感があるであろう夕食のはじめ、突然、書類を出す私。すぐ「酔う前にこれだけ決めましょ!」と言って、突然始まる私の解説、何が起きたかわからない先方。ちゃんと説明し切って向こうは理解した。ほんで、有無を言わさず、すぐサインさせた。問答無用に。

ここで働く心理としては、「昨晩私さんに申し訳ないことしたなぁ」って気持ちがある中で、それを残したまま、契約の提案を突然されて、こちらに、逆に、お願いがしにくい効果が出ていたと思う。たぶん。どれほどその効果があったかはわからない。ただ、その心理的後ろめたさがあった可能性はある。そして、さらに、飲み会が進み、向こうも酔ってきて、「いやー昨日飲んでまして。。」とこぼしていた。「そーなんすか?笑 めっちゃ飲んでますねー!」と、笑う私。

夕食の後、私は車の中で語る。

私「上司さん。ほらね、飲んでましたでしょ?笑」

上司「むしろ、私くんが逆に怖かったです・・・」

部下は上司を使う、そして、そこに面白さがある

 上のやり方は、そもそも相当姑息だけど(笑)、その人の生活スタイルや、時間帯、性格など、などなどいろいろな要因を洞察をして、自分で「仮説」を立てて、自分の「シナリオ」をイメージし、それを上司にシェア。あとは、それがあってるかどうかは、やってみんと分からないって感じだよね。その例が、上の飲み会の例。仮に、あってなくても、こういうシナリオをいかに描いて進むかが鍵だよ。そして、それを上司にシェアして、どう動いて欲しいかを部下が教えてあげるわけよ。恐らく、多くの人たちは、上司が横にいたら、その人が喋ってくれると、何処かで思ってるはず。それは、仕方がない。そして、悪い事でもない。俺も、時たま、「ここは上司さん頼むわ。。」って、思う時あるしね。なんで、全部自分でやれって事ではなくて、こういう動きを取れるように、「幾度かやれる時にトライしてみ」って事を言いたい。あと、仕事やっててさ、こういう事を上司とやってると、上司とも仲良くなるし、仕事も面白くなるよ。ぶっちゃけ、ちょっとふざけてるじゃん笑 半分ネタみたいになってて。でも、めがけた所には到達しているわけで、それは戦略的に仕事になってるわけ。

こんな感じ。

例えが、相応しくないかもしれないが、貴兄の上司の横にいる貴兄が、そんなことを事前に言ってきたら、上司としては、めちゃくちゃ心強い。それが、正解でも不正解でも、そういうことを考えてる部下が横にいると、上司からの信頼も厚くなる。そして、任される。そして、また仕事が増える。そして、成長する。そして、またもっと難しい仕事ができるようになる。

経験とは、そして、後輩にひびく言葉とは

上記の例えは、これは、「場数」。いうなれば、「経験」が重要。では、「経験」という曖昧なものを、身につけるにはどうしたらいいか?

よく先輩や上司から「チャレンジして失敗しろ」って言われるかもしれない。実際そーなんよ。俺が後輩たちに、何かを説明する時は、基本「俺がやらかした失敗談」をすると思う。「俺の成功例」を話したところで、全然響かないじゃん笑 俺なら、「へーすごいっすねー」とは、言うものの、記憶に残らない気がする。ただ、失敗談を語られると、不思議と、「何すかそれ?笑 ヤバくないっすか?」と、面白くなっちゃって、更に、知りたくなるもんよ。そして、そこで会話されたことは、少なからずずっと記憶に残ってたりする。

心理学的な話をすれば、「人間は得しますと言われるより、損します」って言われる方が印象に残るのよ。これを、ダニエルカーネマン「ノーベル経済学賞: ファストアンドスロー」と言う本の、「プロスペクト理論」という論文の中で、「フレーミング効果」といわれている。だから、人に印象付けたかったら、成功例じゃなくて、失敗談を語って、失敗するイメージを持たせた方がいい。

また、失敗談があるってことは、それ相応の挑戦をしたということ。チャレンジして失敗することは、明らかに、糧となり、自分のスキルは上がるわ、後輩にネタブチかまして、面白くなって後輩がついてくるわで、将来的なメリットになる。これが、インド店で話をした「なぜ色んなジャンルの仕事を出来るか」につながる話。答えは、「俺は自分で基本やってない」。俺の指示で動く、強い仲間が、「インド」にも「日本」にも沢山いてくれているだけ。そして、その大半は、「部下」と「後輩」であるという事ですわ。

簡単に失敗しろ言われても難しい

とはいえ、簡単に、チャレンジして失敗しろ言われても難しい。であれば、明日からできることは、

「すべての会話やメールで、俺はこう思うけど、どう思う?」っていう話し方を基本全員にすることだね。

「俺の仮説はこう。どう思う?」的な。ほんで、それで小さいながらもやってみて、結果は見てのお楽しみ。このながれ。

「どう思う?」が、最後にはいってるのは、敢えて相手に訂正してもらうきっかけを作って、意図的に「小さな失敗」を誘発させるためよ。「それは違うなー」って、言われたら、「小さいながらも、仮説を立てて、シェアして、それは違った」ことになるよね。「小さな失敗」。間違ってたなら訂正すればいい。「失敗」ってことが、「経験」になって、「記憶」に残るのは前述のとおり。「俺はこう思う」って、先に言わなきゃならないから、必然的に「仮説」を立てたり、「シナリオ」を考えたりするわけよ。その回数が超重要。でも、それをずーーーっとやってると、いちいち人に聞かなくても、その場で「俺はこう思うんでこっちの方が良いかもしれない」って、何故か、咄嗟に出てくる気がする。

これ、、意識的にやってみな。

すると、年上の人から言われても、「素直」に飲み込むだけでなく、まず、ひとまず「あー、そーっすね」って言っておいて、目上の人を立てるとともに、ちょいと時間を置いて、「ちなみに、、、そーなった時って、こうなっちゃいません?どう思います?」って、言えるよ。そこで、速攻で、「いや違いますよ」と言ったら、それが仮に合ってても、普通に嫌われるから気をつけな。即答で、「いや!違います」っていうのは、マジで危ない笑。「論破王」になることが目的ではない笑 てか、我々はそんな偉い世代じゃない。

さらに、これやってると、何故か感覚的に、物事の本質が見えてきて、全体がわかってなくても、何となく、あーここがキモだなって感ずく気がする。実際、それがあってなくても、あってるはずだと、謎の自信も出る。なんせ、その思考のルートと、肝になるところって、案外毎回同じだから、あーまたこのパターンねって思うんよ。これが、要は「経験」、抽象的で曖昧な、説明のつかない「経験」という力が備わってくる。「自信」も滲み出てるから、仮に間違ってても正解に聞こえる笑。

その先に見えてくるモノ、それは自信

これやり続けることによって、貴兄の発言とか仕事のやり方に「厚み」がでるんよ。そして、「自信」になる。これが、今の貴兄に備わったら、更に高みへ行けるぞ。

応用編

こういうシュミレーション系で、俺が自分でも自覚してて、俺が重要視しているのは、相手の心理を洞察することですわ。「俺はこう思う」に、更に付け加わって、「”あの人はこう考えを持ってるはず”、だからこう思う。」ってのを、特に意識的にやっててる。過去のミーティングの議事録でも、「〇〇さんはこう出てくるはず」って、自分書いてあるし、「〇〇さんの発言にはブレがある」とか、相手の行動心理を感知して、自分のベストな動きを決めている。

相手の心を読んで、仮説を立てて、動く

実は、俺大学では「心理学」勉強してた。その名残もあってか、心理学の本は、今でも好きでフライトの中とかで結構読む。だから、「感覚」でやってるのもあるけど、勉強もしてる。それが活かされているかは、正直、実感しないけど。。なんせ、心理という見えないスキルだからね。ただ、「経験」だけじゃなく、たまには勉強も大事だと思う。天才的な閃きでやるわけじゃなくて、意識して、洞察して、相手を観察して、「チワッス」って相手に擦り寄って、そして、そこから引き出して、仮説を立てて、行動しないといけない。その裏には、少しインプットも重要な気がする。

まとめ

基本方程式「(俺はこう思う)+(どう思う?)」を軸に、貴兄の方程式を作って行ってくださいな。

「俺はこう思う」=「仮説」

「どう思う?」=「実行」

「どう思う?」ってのは、「アウトプットから、フィードバック」に繋げ、「小さな失敗のチャンス」を作ること。「小さな実行」と「小さな失敗」を誘発させて、そしてそれを「経験」にする練習だよ。さらに・・・

私式方程式心理的アプローチバージョンは、その応用編。

「((相手はこう思ってるはずだから)+(そこを加味すると)+(俺はこう思う))+(どう思う?)」。

筆者よりあとがき

論文クラスの長文すいません。もはや、、私も携帯を打つ腕が痛いです。ただ、未来あるかわいい後輩への先輩からの実体験に伴った熱いメッセージ。この文章、作るのに3時間かかりました(ガチ)。全て吸収しろとはいいません。何か参考になったところだけ、いいとこ取りしてくださいな。

一緒にがんばろーね。

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