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備忘録

Ideas Japan Life

572回目:1%の努力

今日もジムで有酸素運動をしながら、

一冊本を読み終わったので、

記録を残しておこう。

著者:ひろゆき

「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」創業者

実は、自分は個人的に彼の考え方が好きで、

彼のYouTubeを良く見ていたりする。

その鋭い切り口は、評論家やコメンテーターからは毛嫌いされそうな印象を持つが、

それでも自分には持っていない視点を勉強することが出来るので興味がてらこの本を手に取ってみた。

先に行っておくと、

頑張れば報われる、努力しろ、根性、気合、などなど、

情熱で生きている体育会系のマインドとは180度異なる視点で書かれたこの本は、

僕自身に新たな視点を植え付けたことは間違いない。

それは、最初のページで語られている、エジソンの言葉から始まる。

「天才とは、1%の努力と、99%の努力である」

この言葉。

どう思われるだろうか。

少なくても私は、

「天才でも、めちゃくちゃ努力が必要だ。なので、努力は報われる」

って、読み取っていた。

しかし、実際は違う。

「99%努力しても、1%のひらめきがなければ、その努力は無駄になるよ」

と、読みとくべきものらしい。

センセーショナルは導入だせ。。。

なんでこんなスタートから始まるのか、

それはまず、

『努力だけじゃダメだ』

という考え方が根底にある。

人は

「環境でそのステータスは決まってしまう」

という現実があるから。

その現実という具体例として、ひろゆき氏の幼いころのストーリーが綴られているが、特に心を打ったのはこの例え。

例えば、東京大学の生徒だ。

生徒の親の年収が650万以上の生徒は、

統計上6割以上なのに対して、

450万以下には1割程度に収まるという。

つまり、生まれた環境次第では、ある程度努力で叶うものと叶わないものが決まっていると言っても過言ではない。

なので、

努力しても埋められられない何かが

既に存在しているってことは認識しなければならない。

つまり、ただ努力をしているだけでは

勝てないというのがこの本の主旨だ。

では、どうしたら勝てるのか。

それは、環境のように変えられないものに着目するのではなく、

自分の力で変えられれるものは何か

に焦点を当てていくという判断軸を持つことである。

その判断軸を持つための思考法を提供してくれている。

前提条件

人間は「前提条件」という考え方がその思考の妨げとなるらしい。

そのせいで、「新しいものを受け入れられない」となりがちだ。

その「前提条件」とは、

良い大学に行ったら、良い企業に行けるよ

良い企業に入ったら、一生安泰だよ

などの、何となく人から言われたり、既に認知されている既成概念的な考え方。

この前提条件が人の脳裏に刷り込まれており、

いざとなった時に、

その「判断」を鈍らせるという。

実際冷静に考えてみたら、

こっちの方が良いのに。。

と、分かっているのに、

既成概念(前提条件)が脳裏をかすめ、

その最善の判断ができなくなるという。

では、

その判断を鈍らせないための考え方を

いくつかピックアップするとしよう。

片手は常に開けておけ

努力信仰。

頑張れば報われる。

幼い頃から教わってきた我々は、

常に日頃の仕事でも、人生でも、

仕事を満タンに詰め込んだり、

スケジュールを満タンにして、

毎日全力で生きている。

私もそうだ。

しかし、ひろゆき氏はいう。

それではいかんと。

なぜなら、

チャンスとは、突然やってきて一瞬で通り過ぎてしまうもの。

後ろ髪を引くというより、前髪を引く準備をしておけ。

頑張ればなんとかなる

と考えていて、

予定を常に満タンにしている状態だと、

いざとなった時に立ち行かなくなるという。

例えば、

突然一緒に起業しないか?

と誘われる事があったり、

運命の人がその飲み会に来ていたとしよう。

その運命の選択の瞬間に立ち会った時に、

「あーちょっとスケジュール確認したら、来週なら空いているわ!」

なんて言ってたら、その時にはそのチャンスは失われる。

飲み会に行ったり、婚活パーティに行ったり、企業懇談会に行くのは良いが、

チャンスを掴むために行っているのに、そのイベント自体で忙しくなっており、

その忙しさのために肝心なチャンスを掴み損ねていないか?

幸せの総量を増やすためには、チャンスをいくつ掴むことが出来るか。

チャンスとは、突然やってくる。

そのチャンスがやってきた時に、突っ込めるように、

必ず片手は開けておけ。余裕をもち、一歩引いて見ていることが大事だよと語っている。

自分にとって大きな岩とは何だろう

奇遇にもこないだ私が書いた大学の教授の話がこの本に載っていた。

是非ともこの話を見ていただきたい。

つまり、一番大事にしたいことを優先しておかなければ、

それは、永遠に手に入らなくなるよ。

という話だ。

自分にとって、大切なものは?

ひろゆき氏にとってはそれは、「睡眠」のようだ。

寝るのを妨げるのであれば、仕事も何もかも断るようだ。

なぜなら、睡眠をとって、頭が万全でなければ良い仕事が出来ないかららしい。

人とちょっと違うところは何か

この人と一緒に仕事をしたい。

と、人が思うのはどのような人か。

ひろゆき氏はいう。

それは優秀な人でもなく、効率が良い人でもない。

それは、「面白いかどうか」だそうだ。

ここでいう「面白い」とは、

「人とちょっと変わっている」

というその人なりの特徴と言い換えられる。

あなたの趣味は何ですか?

と、問いかけられた時に、

「野球です」「釣りです」

と、ごくありきたりなものよりは、

ちょっと人と違った特徴を持っている人の方が、

人間として魅力を感じられるという話。

ここではこのぐらいしか書けないが、

本社ではもっと具体的に書かれてある。

最後に勝てばいい

これは全く努力しないで

のし上がるえげつない考え方だった。

めちゃくちゃ面白かったので、載せておくとする。

努力をしたからと言って勝てるわけではない、

またその逆、努力しなくても勝てる方法がある。

そんな、「結果」にこだわった勝ち方の面白い話がこれだ。

椅子取りゲーム

各チームで椅子を取り合い、

一番椅子をとったチームから代表者を決めるゲームだ。

1位 りんごチーム 223席

2位 かぼちゃチーム 70席

3位 玉ねぎチーム 55席

4位 なすチーム 51席

5位 すいかチーム 35席

6位 白菜チーム 15席

7位 にんじんチーム 15席

8位 しいたけチーム 15席

となった。りんごチームが1位になり、りんごチームから代表者を選出することになった。

すると突然、2位から7位のチームが、

「俺たちはみんなまとめて野菜チームだ!」

と主張してきた。

そして大逆転

1位 野菜チーム 241席

2位 りんごチーム 223席

3位 しいたけチーム 15席

となった。

すると野菜チームが勝ったので、

野菜チームの中から代表者をすことになったが、

突然野菜チームの中のスイカチームがこんなことを言い出した。

「実は、俺たちは果物という部類にもはいるから、果物チームとしてりんごチームとも組むことができる」と。。

もし、スイカチームとリンゴチームで果物チームができてしまうと、

1位 果物チーム 258席

2位 野菜チーム 206席

と、形勢が逆転してしまう。

そして、スイカチームは続けた。

「私はスイカチームから代表者を出してくれるところとくっつきますよと」

結果、席獲得数総合順位で5位のチームから代表者が生まれてしまった。

まさに無敵。

努力不要。

一見するとただの屁理屈なようにも見えるが、

1993年日本新党から細川内閣総理大臣はこのような形で選出されたらしい。

まとめ

こんな感じで、

ただ単に

如何に努力しないで勝つかとか、

その方法を伝授とかいう単なるノウハウ本ではない。

ひろゆき氏らしい言い回しや、

頭に入りやすい言葉のチョイスなどから、

とても取っ付きやすいけれども、

中身は斬新な考え方が目白押しな、

思考法の根幹を学べる本だった。

ひろゆき氏なりのゆるい、

それでいてキレのある見識を目の当たりにできるかなり読みやすい本で、今まで読んだ本でも、上位に入る面白い本だった。

これはいつか私はもう一回読むだろう。

お試しあれ

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